日本赤十字社 神戸赤十字病院

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診療部門

心臓血管外科

当院は神戸大学外科専門研修プログラム岡山大学広域外科専門研修プログラムの修練施設です。

<見学申込・お問合せ>
 心臓血管外科部長  築部 卓郎   t-tsukube@kobe.jrc.or.jp
 神戸赤十字病院   人事課     078-241-9214(直通)

心臓血管外科の診療内容・特色

我々のミッション

24時間いつでも最良の心臓血管外科手術を提供いたします。

心臓血管外科について

2003年8月1日に新病院開院の際に誕生しました心臓血管外科ですが、2023年の7月31日までの20年間の心臓血管領域の手術総数は3,812例に達しまして、この中で心臓や大動脈の手術数は3,211例になりました。当院の特徴である24時間いつでも手術に対応する心臓外科として現在まで、最前線にたって手術治療を行っています。

心大血管疾患に対する手術

現在は、当科で行う心臓・大動脈手術の約3分の2の症例が冠動脈バイパス術、弁置換術、弁形成術、大動脈瘤に対する手術などの定期手術の症例です。また開院当初より高齢者に対する大動脈瘤手術や大動脈弁置換手術などたくさん経験しておりまして、90歳以上の超高齢者への心臓・大血管手術総数は93例になりました。80歳以上の患者さんが全体の31%を占めておりますが、良好な手術がなされた結果です。
一方で、約3分の1は緊急手術の症例です。併設されています兵庫県災害医療センターは、日本を代表する高度救命救急センターですので、搬送される重症患者さんの中には、心臓や大動脈の緊急手術を必要とする方が多くおられたことが最大の理由です。外傷性の心損傷や大動脈損傷、院外心肺停止を伴うもの、脳血流が不足して意識がない状態の急性大動脈解離症例など、開院以来、協力して患者さんの救命に当たってきました。
今まではあきらめていた症例もたくさん救命し、それらをまとめた学術論文が国際的に高く評価され、日本、米国、及び欧州のそれぞれの治療ガイドラインに引用されていることは、チーム医療の成果であるとともに、新しいエビデンスをHAT神戸から世界へ発信できたことで、より多くの患者さんの健康に寄与できていることを皆で喜んでいます。ガイドラインについては下記に説明しています。
冠動脈疾患に対するオフポンプ冠動脈バイパス手術、急性大動脈解離や弓部大動脈瘤などの大動脈疾患に対する手術やステントグラフト内挿術などは県内広くからたくさんのご紹介を頂き、最も手術症例数があり得意としている部分です。
また最近では特に心臓弁(弁膜症)の最新治療に取り組んでいます。
その一つは大動脈基部病変に対します自己弁温存大動脈基部再建術です。一般的に、大動脈弁では人工弁を用いた大動脈基部置換術が行われることが多いですが、70歳以下の患者さんではできるだけご自身の弁を残した手術を行っています。
二つ目は僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁形成術です。特に、右胸部に小さな傷だけで行う胸腔鏡補助下の僧帽弁形成術(MICS-MVP)に力を入れています。美容的な面だけではなく、回復も早く若い患者さんには特におすすめの治療です。

末梢血管疾患に対する手術

上記以外に、末梢血管に対する治療を367例に実施しています。その内訳は、足の動脈が詰まる閉塞性動脈硬化症や、下肢の静脈瘤に対する治療等です。さらに、透析の際に必要な動静脈シャントの作成術なども積極的にお受けしております。
1年を通して24時間いつでも対応しており、今後も継続してまいりますのでよろしくお願いいたします。

若手教育システム・チーム医療の促進:認知的徒弟制の応用

心臓血管外科専門医認定機構認定修練施設(基幹施設)

心臓血管外科チームは多くの職種から出来上がっています。手術中では心臓外科医(2-4名)麻酔科医師(2-3名)、看護師(3-4名)、臨床工学技士(2-3名)以上のメンバーで一人の患者さんの手術を受け持っています。そこで、心臓外科医師の一人一人の熟達は大変重要であるとともに、チーム医療を促進し、安心安全で最良の手術を行い、継続させ、より発展させることが重要となります。そのために神戸赤十字病院心臓血管外科では「認知的徒弟制」のフレームワークを応用した教育システムを2019年から導入しています。また医師教育ならびに看護教育にも応用する試みを開始しています。

論文発表、ガイドラインへの引用の実績

論文発表
(1st authorまたはlast authorあるいはcorresponding authorが当院所属のもの)
  • Circulation 2編
  • European Heart Journal Cardiovascular Imaging 1編
  • Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery 2編
  • Annals of Thoracic Surgery 2編
  • Journal of Vascular Surgery, Vascular Science 2編
  • ESC E-Journal of Cardiology Practice 1編
  • General Thoracic and Cardiovascular Surgery 2編
  • Annual Review 循環器 1編
  • 大動脈外科の要点と盲点 1編
  • 大動脈解離―診断と治療のStandard 1編
  • 「今さら聞けない心臓血管外科基本手技」日本心臓血管外科学会 横山斉/福田幾夫/坂東興/田中千陽 編 「開胸法、応用編、胸腹部切開(rib split法含む)」築部卓郎 分担執筆 
ガイドラインへの引用掲載
  • 2014 ESC Guidelines on the diagnosis and treatment of aortic diseases
  • 2015 ESC Guidelines for the diagnosis and management of pericardial diseases
  • 日本循環器学会/日本心臓血管外科学会/日本胸部外科学会/日本血管外科学会合同ガイドライン 2020年改訂版大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン:大動脈疾患ガイドライン
  • JCS 2021 Guideline on the Clinical Application of Echocardiography
  • 2022 ACC/AHA Guideline for the Diagnosis and Management of Aortic Disease

経営学関連の講演など:病院の人的資源管理

経営学を学び人的資源管理の面から医療に役立てているのも、他にはない特徴です。心臓外科部長は、2012年にMBA取得、2020年に経営学博士を取得しています。2018年から神戸大学MBA(大学院経営学研究科専門職大学院)、2020年からは大阪歯科大学大学院において『病院の人的資源管理』についての講義を担当しています。神戸大MBAの講義は、MxM Kobe(文部科学省課題解決型高度医療人材養成プログラムの実践的病院経営マネジメント人材養成プランhttps://www.med.kobe-u.ac.jp/mmkobe/)の講義の一部でもあります。人を活かすという面からの病院経営についての内容です。

院内セミナー

心臓血管外科では、毎年院内で心臓外科に関するセミナー:心外Sundayを開催しています。
院外の医療機関の方々や学生の参加も募集しております。
開催予定はホームページ上でお知らせしております。

心臓外科医・専攻医募集

これらの治療実績を心臓外科医のスタッフ4名で対応していますが、スタッフが不足しております。大変多忙にしておりますので、実際に手術を執刀することで臨床の実力をつけたい先生、さらに全国規模の学会で発表などの活躍を目指しておられる先生、またはその両方を目指される先生、あるいは将来はそのような心臓外科医になりたい心臓外科専攻医希望の若手医師の方など、随時募集しています。私たちは臨床医としてpatient firstを実践し、数多くの心臓血管外科領域の手術治療を行ってきたとともに、臨床研究やtranslational researchも重視しその結果を出しております。手術見学、施設見学も随時受け付けております。ぜひ、心臓外科部長までご連絡ください。

診療実績

手術件数

(2003年8月1日開院~2023年7月31日)

手術総数3,812件
主な手術心臓手術・胸部大動脈手術。肺動脈手術大血管手術
(胸部大動脈内ステントグラフト内挿術を含む)
2,540例
腹部大動脈瘤に対する手術
(腹部大動脈内ステントグラフト内挿術を含む)
671例
末梢血管に対する手術
(動脈疾患<血管内治療は除く>)
274例
静脈疾患93例
その他234例

心臓・胸部大動脈手術の内訳(2003年8月~2023年7月)

年別の手術症例数(心臓・胸部大動脈疾患、腹部大動脈疾患)

手術症例の年代別分布 (平均年齢は72.5歳)

手術症例の年代別割合:超高齢者では80歳台28%、90歳台3%

スタッフ紹介

副院長 兼 心臓血管外科部長築部 卓郎(つくべ たくろう)

卒年昭和60年 神戸大学医学部卒業
経歴昭和60年 神戸大学医学部第2外科入局
平成4年 Harvard Medical School, New England Deaconess Hospital
Research fellow(心臓胸部外科)(-94)
平成8年 Harvard Medical School, Beth Israel Deaconess Medical Center
Clinical fellow(心臓胸部外科)
平成10年 神戸大学医学部第2外科/神戸大学大学院 医学系研究科 呼吸循環器外科
平成15年 神戸赤十字病院/兵庫県災害医療センター心臓血管外科部長
令和 3年 神戸赤十字病院 副院長 兼 心臓血管外科部長
所属学会・専門資格等神戸大学医学部臨床教授
神戸大学大学院医学研究科非常勤講師
神戸大学大学院経営学研究科非常勤講師
大阪歯科大学大学院医療保険学研究科講師(非常勤)
医学博士(神戸大学)
経営学博士(北海道大学)・経営学修士(神戸大学)
心臓血管外科専門医
日本胸部外科学会専門医・指導医
日本循環器学会専門医
日本外科学会認定医・指導医
日本心臓血管外科学会国際会員
米国心臓協会フェロー(FAHA)
Society of Thoracic Surgeons, International member
EACTS, member
ASCTVS member
米国医師免許資格(ECFMG)
日本医療マネジメント学会

心臓血管外科副部長泉 聡(いずみ そう)

卒年平成14年 神戸大学医学部卒業
経歴平成14年 神戸大学医学部第2外科入局
平成22年 神戸大学大学院医学系研究科博士課程修了
平成22年 加古川東市民病院 心臓血管外科
平成28年 兵庫県立姫路循環器病センター 心臓血管外科
平成31年 神戸赤十字病院/兵庫県災害医療センター 心臓血管外科
所属学会・専門資格等医学博士(神戸大学)
日本外科学会専門医
心臓血管外科専門医(3学会構成心臓血管外科専門医認定機構)

心臓血管外科医師菅野 令子(かんの れいこ)

卒年平成28年 長崎大学医学部卒業
経歴平成28年 岡山大学外科初期研修プログラム
平成30年 神戸赤十字病院外科後期研修医
令和 2年 岡山大学外科後期研修プログラム
令和 3年 神戸赤十字病院/兵庫県災害医療センター心臓血管外科
所属学会・専門資格等日本外科学会専門医
日本胸部外科学会
日本心臓血管外科学会

心臓血管外科医師唐木 順(からき じゅん)

卒年平成28年 神戸大学医学部卒業
経歴平成28年 一宮西病院初期研修プログラム・初期研修医
平成30年 神戸大学外科専門医プログラム・後期研修医
令和元年 兵庫県立姫路循環器病センター(現兵庫県立はりま姫路総合医療センター)
令和 2年  国立循環器病研究センター 専攻医
令和 5年  神戸赤十字病院/兵庫県災害医療センター 心臓血管外科
所属学会・専門資格等日本外科学会
日本胸部外科学会
日本心臓血管外科学会
日本血管外科学会